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柿本善也 奈良県知事殿
有事法制3法案に対する見解表明を求める申し入れ
2002年5月16日
日本共産党奈良県委員会
党県国政対策委員長 佐藤まさみち
日本共産党奈良県会議員団
県会議員 山村さちほ
県会議員 田中美智子
県会議員 今井 光子
政府は本年4月17日、国会に有事法制3法案(武力攻撃事態法案、自衛隊法「改正」案、安全保障会議設置法「改正」案)を提出し、今国会で成立させようとしています。しかし、これらの法案は、自衛隊や米軍支援のために様々な法律の規制を取りはずすとともに、国民や地方自治体を動員するものとなっています。
この間の法案審議の中で、米軍支援のためにインド洋に展開中の自衛隊艦船に対する攻撃も「武力攻撃事態」になりうるとして、この事態を終結させるための措置として自衛隊による「武力の行使」に道を開くものであることが明らかになりました。
また、国内にあっても軍事が最優先され国民の「自由と権利」に「制限が加えられる」こと、住民の福祉を増進すべき地方自治体やその職員が、武力攻撃事態への対処の共同責任を負わされることが浮き彫りになっています。
法案は「有事」の際の権限を首相に集中させ、国会が関与しないまま有事法制が発動できるようになっており、対処基本方針(武力攻撃事態の認定、対処に関する全般的な方針及び対処措置に関する重要事項)の決定は政府(首相)がおこない、国民や自治体はそれに従うだけのしくみになっているのです。医療や輸送、土木建築をはじめとする多くの分野で業務命令による強制的な協力がおしつけられ、日本銀行、日本赤十字、NHK、民間放送局、新聞社その他の公共的機関、また電気、ガス、通信その他の公益的事業を営む法人なども武力攻撃事態への対処の共同責任を分担させられることになります。
自衛隊が必要とする物資についての県知事の保管命令に従わない県民や土地・施設の立ち入り検査に応じない県民には、罰則が科せられることになっているなど、憲法の戦争放棄と軍備および交戦権の否定のみならず人権や自由、議会制民主主義、国民主権、地方自治などをうたった憲法を真っ向からふみにじる内容になっています。
周辺事態法も国は地方自治体に「協力を求めることができる」と規定するにとどまっていたものを、本法案は首相の地方自治体への指示権や、指示に従わない場合や緊急の場合に首相が代執行措置を取ることができると明記しています。これは地方自治の原則を破壊する重大な問題です。
ついては、奈良県知事として憲法や地方自治の原則を遵守し、県民の権利や暮らし、福祉を守る立場で、政府や国会に対して本法案に対して反対の見解を表明されるよう、申し入れるものです。
以上
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