7 高校統廃合計画 生徒や関係者、県民の声や願いもまともに聞かず、現在ある半分の高校を統廃合対象校として、最終的に4分の1も削減する、民主主義のルールに反する乱暴、拙速な計画は撤回すべきです
今井光子議員 最後に高校再編について、教育長に質問します。6月13日、県教育員会が発表した県立高校再編年次計画は、現在ある43校を、2009年までに33校にする内容です。8学級320人を適正規模とし、全県一区の大学区制も、中学卒業者のうち進学希望者の63・5%の高校入試枠、40人学級はそのままで、特色ある学校作りの多様化の促進が前提です。
22日県教育委員会が発表した16年度県立高校募集要項では、統合4校で520人削減となり、全日制で240人減、専門学科と総合学科は募集人員の100%を分割選抜で募集です。「行きたい高校」から「行ける高校に」としていますが、これでは行ける学校にも行けなくなると、関係者から怒りや不安の声が広がっています。学校名をあげて具体案が出されたのは6月13日でした。現場の教師ですら、知らされたのは6月11日と言うことですから、急で乱暴な計画だと言わざるを得ません。
新日本婦人の会や「奈良県の高校教育を考える会」からも撤回や凍結を求める要望があげられています。9月議会では平群町、大和郡山市議会で県立高校再編計画の再検討を求める意見書が可決されています。
「すごしやすい学校生活を作る高校生の会」が、「ちょっと待って、県立高校再編計画」の署名運動をしたところ一時間に145名の署名と激励が寄せられたとのことです。「僕たちの学校をかってに無くさないで」という高校生の声にこそ耳を傾けるべきです。子供の権利条約では子どもにかかわることは子ども自身で決める意見表明権が定められています。
この間私は、関係者の意見を聞いて来ました。新たな統合校でいままでの優れた教育実践や、教育環境が本当に受け継ぐことができるのか。小人数を生かして子どもが自信をもてるようなきめ細かな教育実践。地域に支えられているからこそできる特色在る教育など、積み上げて来た貴重な県民の財産をすべて投げ捨てていいのでしょうか。
来年から統合される学校は、教科書の決定、校名や、制服など具体的協議を進めていますが、当事者同士の話し合いでは校舎を使う学校主導になりがちで、外の情報も入らず、現場の先生方が苦労しています。
お隣の大阪では学校名を決めるだけでも2年間かけ、現場が混乱しないよう教育委員会が責任をもっています。県教育委員会は年次計画だけきめ、予算の提示も無いまま、あとの具体化は現場まかせではあまりにも無責任ではないでしょうか。
奈良県では柿本県政のもとで、高校改修費は大幅に削減されました。昨年の学校調査では公立の小中学校で校内暴力の発生件数が奈良県が全国トップです。不況の影響で、授業料の払えない子が増えています。600人を越える中途退学、不登校も深刻です。一人一人の子どもたちが大事にされていることが実感できるような教育が求められています。
全国では、30県で小人数学級を実施しています。子どもの数が減少している今こそ、奈良県でも、県民が願う30人学級を基本にした、希望者全員が入学でき、基礎学力がしっかり身につく真の高校改革を進めるべきではないでしょうか、今計画の白紙撤回を求めます。
矢和多忠一教育長 再編計画は平成12年7月いらい、県立高校将来構想審議会、県立高等学校再編計画策定委員会におきまして、学識経験者、教育関係者、PTA、産業界等各方面の方々にお願いをし、多面的な見地から検討をいただいたものでございます。この間、将来構想審議会中間答申や最終答申、再編計画策定委員会中間報告を明らかにし、再編計画についての周知と理解に努めてまいりました。
さらに再編計画策定委員会では、中間報告の内容につき、中学生、高校生を対象にアンケートを実施をされ、おおむね賛同をいただいたことから、そのアンケート結果も参考に、さらに検討を加えたうえで、最終報告としてお示しいただいたものでございます。
この策定委員会の最終報告は、これまでの県立高校の特色や教育実績をいかしつつ、将来像の実現にむけて、生徒の通学状況や施設設備の有効活用、山間等における高等学校の役割、県全体を視野においた高等学校の配置等の観点もあわせて、総合的に検討されたものでございます。県の教育委員会は、こうした策定委員会の最終報告にいたる流れをつねに重視をしながら、今後の生徒数の推移や施設設備等、さまざまな観点を考え合わせまして、年次計画をたて、策定委員会の最終報告とともに、発表したところでございます。
この再編計画は、すべての高校生に必要な基礎学力の養成はもとより、生徒の学習ニーズや社会の養成にこたえる特色と魅力、活力ある学校づくりをめざしたものであります。適切な学校規模を確保することにより、多くの生徒がまじわり、互いに、切磋琢磨するなかで自らを高められるような、学習環境を整えるとともに、必要に応じて、小人数編成の授業を実施するなど、生徒の適正や興味、関心、進路に応じた生徒の選択と、充実した教育をめざしております。県の教育委員会といたしましては、この計画に基づき策定した年次計画にしたがって、一人一人の目標を大切にした高等学校づくりを着実にすすめてまいる所存でございます。
今井光子議員 平群町と郡山市で意見書があがっております。5月25日の郡山市議会の意見書には、この再編については、「子どもたちに行き届いた教育を願う、教職員、保護者、住民たちから、多くの戸惑いの声、疑惑、批判があがっております。これは統廃合に対する納得が得られていないから、卒業生、在校生、受講生、保護者の間に不安が広がっております」と、こういう意見書があがっております。このことについて、どのようなお考えか、おたずねをしたいと思います。
矢和多忠一教育長 郡山市等の意見書は、私自身はいただいておりませんので。ただ、思いといたしましては、大切にしながら、よりより、県立高校づくりに努めていきたいと思います。
(了) |