環境・廃棄物対策特別委員会(中野あけみ)
2008/06/26

景観計画・景観条例に県民の声、専門家の意見の反映を

中野あけみ議員
今、ふるさとの奈良・景観づくり推進委員会がもたれ、景観計画とか、景観条例について検討されているわけですが、いずれ議会にもでてくるとは思いますが、どのようなスケジュールですすめられていくのか、また県民の意見を聞くというパブリックコメントは何時ごろ、予定されているのか、お聞きいたしたいと思います。
2005年に施行された景観法により、良好な景観をつくりだしていこう、そして保全していこうという取り組みがはじまっております。やはり、これを進めるに当たって奈良県としても、50年、100年後の奈良の将来を見据えた景観づくりが必要であるのではないかと思いますし、建物とか個人の財産ですけれども、景観は多くの人々の共有の財産、資産であると思います。そういうものを、私たちの次の世代に引き継いでいくという責任もあると思うわけですが、これをつくるにあたって、県としてどのような観点で取り組まれているのか、お聞きしたいと思います。
眺望景観についてもお聞きしたいと思います。この間も、郡山の慈光院にいきましてお庭から借景をみたわけですが、昔いったときとはやはり変わってきているということで、借景の保全などについても、どのような観点で取り組まれるのか、お聞きいたしたいと思います。

清水敏彦風致景観課長答弁
今、策定作業をすすめております景観計画、条例についてのスケジュールでございますが、まちづくり推進局とも共同しまして、作業をすすめております。今年度中の制定を目標に取り組んでいるところでございます。なお、パブリックコメントは素案ができましたら、その後、ホームページ等で広報をいたしまして、広く県民の皆様のご意見の反映を図ってまいりたいと考えております。
考え方についてのご質問ですが、最近、新聞等でも景観問題が取り上げられておりまして、景観というのは非常に幅広い概念かなと思っております。
奈良らしい景観といたしましては、歴史、文化的な景観、自然景観といったものがあげられるかと思います。それと先ほど中野委員がおっしゃいました眺望景観。市街地・沿道における景観といったようなものがあげられるのかなと思っております。
これらの奈良の美しい、優れた景観に対しましては、これは景観法にもうたわれておりますが、県民、国民共通の資産であるという位置づけがなされております。住民、事業者、行政、地方公共団体が協力して守っていかなければならない、さらに次の世代に残していかなければならないものと考えております。
景観計画、条例案の概略は、県内全域を景観計画区域としまして、区域指定をします。そのなかで、その区域では一定規模を超える建築物の建築等につきましての届出制ということで、ゆるやかな規制をいたします。違反した場合には勧告できると、それと建物等の色彩、デザイン等についても条例に定めることにより、勧告、命令できるとなっております。奈良県で、全域を区域指定をかけることにより、県が市町村に先駆け、先導的な役割を果たすということで、今後は市町村が主体的な景観行政団体として主体的な取り組みがなされていくことを考えております。
眺望についてのお話ですが、奈良県では歴史的自然的景観につきましては既存の制度であります風致地区等により、高さも含めた規制をおこなってきたところであり、一応の成果はあったものと考えております。
一方、市街地における高さにつきましては都市計画の制度のなかに高度地区というものもございます。これは土木部のまちづくり推進局が所管をしております。高度地区につきましては市町村が計画する事項とされております。県におきましては保存と緩和の明確化や市町村の主体的な運用などを基本方針とする高度地区認定のガイドラインというものを示し、市町村の誘導を図ってきたところでございます。引き続き、市町村とも協力しながら良好な眺望景観も図っていくことになるかと考えております。


中野あけみ議員
景観というものは、時間をかけて住民を含め、関係者が討議して合意のものでできあがっていくということでは、景観計画をつくる手続きの途中とか、また景観機構などそれぞれの仕組みのなかで、住民が積極的に参加してよりよいものをつくっていくことが大事ではないかと思いますが、その1つが、途中で県民の皆さんの意見を聞くパブリックコメントということになりますが、ホームページで募集していますよと、意見を求めていますよとご紹介などされていますが、県民の皆さんがホームページをたくさんの方がみているかといえば、そうでない部分もありますので、やはり県の定期的に出されている広報などでも、お知らせもしながら、県民の皆さんの声を聞く方法も強めながら、広く聞きながらよいものにしていただきたいなと思います。
この間、JR奈良駅のオープンにあたって、行ってきましたが、ホームにあがると3階以上の高さとなると思います。ホームにあがりまして端からあるいていきますと、ある1点にきたところでやっとビルとビルとの隙間から興福寺の五重の塔、若草山がやっと見えるという状況でした。それを見て、観光客の方が、これを見られたら、がっかりされるのではないかなと思ったわけです。100の眺望点といっても点から見るのではなく、やはり奈良らしさをあらわすというのは大和青垣の山並みのこと、スカイラインとかやはり世界遺産に登録されました歴史的な奈良県の遺産、そうした景観であり、狭い意味ではなく広い意味での大景観での保全をどうしていくかということが大事ではないかなと思いますが、この点、お考えがあればお聞かせいただきたいと思います。

清水敏彦風致景観課長答弁
眺望につきましては、どこから見ても良い眺望が得られるということはなかなか難しいかと思います。できるだけ、良い眺望点というものも、今眺望100選というものも募集しておりますが、それらも参考にしながら、良い眺望というものを残して生きたいと考えております。


中野あけみ議員
奈良に来てよかったからと繰り返し奈良を訪れるという方もたくさんいらっしゃると思います。そういう方や奈良に生まれ育って、住んでおられる本当に身近な人たちが、長年見慣れた景色、親しんできた景色が変わってしまう、失われたりするなら、そこが失われたというだけではなく、社会的な損失にもなると思います。特に、奈良県は観光立県ということをうたっておられますし、奈良のよさを求めていらっしゃると思います。そういう意味では、この視点からみてそれが見えているからよいという、全体では難しいから点で見て保たれていたらよいというようなことではなく、広い意味での大きな景観もどう保全していくかということも必要ではないのかということを言っておきたいと思います。
この景観問題で京都市では、国が景観法をつくったのも地方から押されてできたということもあり、京都市眺望景観創生条例というものをつくっています。見る場所と見る対象、中間地域にある市街地などで構成されている、中間地域に建築されるのがみる眺望を阻害しないように眺望景観保全地域を定めて取り組んでいるというようなことで、建物の高さを一定低くするというようなことが定められているわけですが、やはり、奈良県でよいものをつくっていこうとすると、京都も歴史のある都市でございますし、奈良県も同じような歴史ある都市でありますから、学ぶべきところがあると思います。学ぶべきところはぜひ、学んでいただきたいと思いますが、そのあたりはどのような考えがありますか、お聞きしておきたいと思います。

清水敏彦風致景観課長答弁
京都市におきましては、京都市の景観政策ともうしますのは、全国的にいいましても非常に先進的なものであると考えております。内容も6つの条例を新設、改正するなどいわゆる都市計画変更とからなり昨年9月からスタートしたというものです。
高さも31メートルを超えるものにつきましては市街地のほぼ全域で規制、禁止するとか建物の基準とかも非常にきめ細かな基準を設けて実施しております。大文字送り火など歴史的眺望の保全についても38箇所、非常にきめ細かい規制がなされております。このような事例がございますので、同じ古都で、先進事例として奈良県も学び、生かせるところは生かしていければと考えております。

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